「ビットコインの価格は半減期でなぜ上がる?」
「半減期が来たら本当に価格は上昇するの?」
ビットコイン投資は、バブルまでほったらかしにする長期保有が稼げますが、バブルの要因は半減期にあります。
そのため、「半減期後に価格が上昇する根拠を知っておきたい」という方も多いでしょう。
本記事では、半減期が来るとビットコインの値段が上がる3つの理由を紹介します。
半減期の後にバブルが発生する理由がわかり、長期保有の最中に値段が下がっても安心して保有し続けられるようになります。
2021年11月からビットコインを取引している自分が、過去3回の半減期を分析した経験をもとに解説するので、ぜひ参考にしてください。
なお、「ビットコイン投資は長期保有が儲かるの?」という方は、はじめに以下の記事を読むのがおすすめです。
ビットコインとほったらかしの相性は抜群!放置で稼ぐ3つのコツ
ビットコインの半減期とは生産量が半分になる時期
半減期は、新規発行されるビットコインの枚数が半分になる時期のことです。
2024年3月28日時点では、1日あたり「900BTC」程度が新たに生産されていますが、次の半減期以降に関しては、1日で「約450BTC」しか発行されなくなります。
以下では、ビットコインと半減期の関係について詳しく解説します。
ビットコインの仕組みと半減期の関係
ビットコインのシステムでは、日々新たなビットコインが発行されます。
システムを動かしているのはマイナーと呼ばれる人や組織であり、マイナーへの報酬としてビットコインは新規発行されるのです。
半減期が来ると、新たに発行されるビットコインの数量が半分になるため、マイナーへの報酬が半減してしまいます。
そのため、マイナーにとって半減期は生き残れるかの重大な分かれ目で、値段が上がらなければ困るというのが本音でしょう。
ビットコインの半減期は約4年周期で発生するようにプログラムされており、誰かが引き起こすものではないです。
なお、次のビットコインの半減期は2024年4月20日前後であると予想されています。
半減期が必要な理由はインフレ対策
半減期があるのはビットコインのインフレ対策です。
新規発行枚数が一定であれば無制限に発行できてしまい、法定通貨のように価値が低くなる可能性があります。
ビットコインの価格変動でもっとも大事な要素は、マイナーが生き残れるかどうかです。
なぜなら、マイナーが撤退してしまえばビットコインを動かす人がいなくなり、システムを維持できなくなるためです。
仮に、ビットコインが無制限に発行できてしまえば、1BTCの価値が低くなるリスクがあり、マイナーが受け取れる報酬が実質減ることになります。
そうなれば、ビットコイン自体を維持できるか怪しくなるわけです。
最近、日本で値上げが多いのは、金融緩和政策で日本円をたくさん刷ることで、日本円の価値が下がっているためです。
このような事態にならないために、ビットコインには半減期が設けられています。
半減期でビットコインの値段が上がる3つの理由
ビットコインの値段が半減期で上がる理由は、次のとおりです。
- 値段が上昇しなければシステムを維持できないため
- ビットコインの希少性が上がるため
- 半減期で値段が上がると思っている人が多いため
それぞれ詳しく解説します。
値段が上昇しなければシステムを維持できないため
ビットコインの値段が上昇しなければ、システムを維持できなくなる可能性があるため、半減期で価格が上昇する可能性は高いです。
半減期が来ると報酬が半減するため、価格が上昇しなければマイナーは撤退してしまい、システムを管理できなくなる可能性があります。
ビットコインを運用する組織がなくなれば、当然価値はゼロになるため、投資家は大損することになります。
そのため、マイナーも投資家もビットコインの価格が上がるように動くのが自然です。
例えば、マイナーは一時的にビットコインを換金するのをやめ、投資家は買い注文を大量に出すかもしれません。
半減期で値段が上がらなければ、ビットコイン自体が無価値になるリスクがあるため、関係者は価格を上げようとするはずです。
ビットコインの希少性が上がるため
半減期が来るとビットコインの希少性が上がるため、値段が上昇する可能性が高いです。
希少性は「市場に存在する量/年間の生産量」で求められます。
例えば、金の価値が高いのは、上記の式で求められる希少性が高いためと考えられます。
ビットコインは、最大発行枚数が2100万枚と決まっており、半減期の度に年間の生産量が半分になるため、希少性は2倍ずつ上昇していきます。
デジタルゴールドとも呼ばれるように、ビットコインは金のように希少性があるため価値が付くのです。
半減期で値段が上がると思っている人が多いため
ビットコイン投資家は、半減期ごとに値段が上がっている事実を知っている人が多く、半減期が話題になる前に買い始める方が多いです。
ビットコインの価格は需要と供給で決まるため、買う人が多くなれば値段は上がります。
また、ビットコイン投資家は値段が上がってほしいため、半減期の話をして新規参入者を増やすこともするかもしれません。
半減期の知識を持っている人の中には、次のように稼ごうと考える方もいるでしょう。
- 半減期が話題になる前に買う
- SNSなどで半減期の話を盛り上げる
- 新規参入者が増え、価格が上がる
半減期は儲かると思う人が増えるほど、買い圧力は高まりビットコインの値段は上がりやすくなります。
半減期の度にビットコインの価格は上昇する?
今後も半減期の度に、ビットコインの価格が上がり続けるということはないでしょう。
半減期ごとに価格が2倍になるとすると、約40年で1000倍以上の価値になってしまいます。
2024年3月28日時点で約1000万円のビットコインが、40年で100億円の価値になるとは考えにくいです。
以下では、半減期が来ても最終的には価格が上昇しなくなる理由と、いつまで価格が上がるか予想していきます。
需要がなければ価格は上がらない
ビットコインが皆に利用されるようになり、需要が落ち着けば半減期が来ても価格は変わらないでしょう。
現時点でビットコインを持っている割合は世界人口の約4.2%であるため、まだ需要は増加する見込みがあります。
ビットコインに投資している人が稼ぐためには、新規参入者による資金流入が必要です。
しかし、例えば95%の人がビットコインを持っている状態になれば、半減期が来ても需要の増加はわずかしか望めません。
なお、前述したように半減期ごとに希少性は上がるため、一見値段は上がり続けるように思えますが、希少性の理論には需要の観点が抜け落ちています。
いくら希少なものでも、欲しい人がいなければ当然価値が変化することはないです。
2056年までは半減期の度に値段が上がる可能性がある
これからビットコイン投資を始める方でも、2056年までは半減期による恩恵を受けれる可能性があります。
前述したように、ビットコインの価格変動でもっとも大事な要素はマイナーが生き残れるかどうかです。
現時点でマイナーが受け取れる報酬は次のとおりです。
- マイニング報酬:6.25BTC
- 送金手数料:1.5BTC
※送金手数料は、3000×0.0005BTCと仮定しています。
必ず半減期は来るため、マイナーはいずれ送金手数料で生計を立てる必要があります。
つまり、マイニング報酬が送金手数料に比べて取るに足らない数量になっても、ビットコインの値段が高騰し、今と同程度の収益になれば問題ないわけです。
マイニング報酬が送金手数料の100分の1以下になるまで値段が上がり続けると仮定すると、あと9回の半減期(2024+4×8=2056年)まで稼げる可能性があります。
ビットコインの半減期の一覧
ビットコインの半減期は、これまでに3回発生しています。
- 2012年11月28日
- 2016年7月9日
- 2020年5月11日
これまでの傾向では、半減期の翌年にバブルが発生する傾向があるため、半減期は売るタイミングではないです。
ここでは、ビットコインの半減期から翌年までの価格推移を見ていきます。
なお、ビットコインを売るタイミングについて詳しく知りたい方は、以下の記事をあわせてご覧ください。
ビットコインを売るタイミングはいつ?絶好の売り時は2025年!
2013年にバブル発生【半減期:2012年11月】
ビットコインは2012年11月28日に初めての半減期を迎えました。
2012年11月28日に1000円程度であった価格は、2013年12月には10万円を突破しました。
半減期以外にもさまざまな要因はあったでしょうが、事実として半減期の翌年にバブルが発生したのです。
2017年にバブル発生【半減期:2016年7月】
ビットコインは2016年7月9日に2度目の半減期を迎えています。
7月9日には約7万円の価値しかありませんでしたが、2017年12月には200万円を突破しました。
前回のバブルよりも上昇率は低くなりましたが、それでも1年程度で約30倍になりました。
2021年にバブル発生【半減期:2020年5月】
ビットコインは2020年5月11日に3度目の半減期を迎えています。
2020年5月11日に約94万円であった価格は、2021年11月には740万円を突破しました。
なお、半減期を含めた過去10年間の価格推移からビットコインの傾向をつかみたい方は、以下の記事がおすすめです。
ビットコインのチャートを10年分紹介!価格推移から傾向を分析
ビットコインの半減期の買い時はいつ?
これからビットコインの長期保有を始める方は、半減期の前に購入した方が安く買える可能性が高いです。
なぜなら、これまでの傾向では半減期前の方が値段が安いケースが多いためです。
以下では、過去3回の半減期前後の価格変動を見ていきます。
なお、ビットコインの長期保有を行う場合は、半減期前が買い時というわけではなく、バブルの翌年と翌々年が買い時になります。
ビットコインはいつ買うべき?これまでの価格推移から徹底考察!
2012年11月28日の半減期前後の価格変動
ビットコインの半減期の前後1か月のチャートは次のとおりです。
2012年に関しては、半減期の前の方が安く買える結果となりました。
Bitcoin price today, BTC to JPY live price, marketcap and chart | CoinMarketCap
次の表からわかるように、半減期の前に購入した方が最大で40%ほど安く購入できました。
半減期前 | 半減期の価格 | 半減期後 |
---|---|---|
最安値:850円 最高値:870円 | 1000円 | 最安値:1000円 最高値:1200円 |
半減期前の価格の方が低い水準となっているため、2012年に関しては半減期前に買うのが正解でした。
2016年7月9日の半減期前後の価格変動
2016年7月9日の前後1か月のチャートは次のとおりです。
2016年に関しては、半減期後の方が安く買える結果となりました。
Bitcoin price today, BTC to JPY live price, marketcap and chart | CoinMarketCap
半減期の後に購入した方が最大で10%ほど安く購入できましたが、長期保有する方にとっては大きな差にはなりません。
半減期前 | 半減期の価格 | 半減期後 |
---|---|---|
最安値:64000円 最高値:80000円 | 65000円 | 最安値:62000円 最高値:72000円 |
半減期前後で価格に大きな変化はなかったため、2016年に関してはどちらで購入しても利益に差はありませんでした。
2020年5月11日の半減期前後の価格変動
2020年5月11日の前後1か月のチャートは次のとおりです。
2020年に関しては、半減期前の方が安く買える結果となりました。
Bitcoin price today, BTC to JPY live price, marketcap and chart | CoinMarketCap
次の表からわかるように、半減期の前に購入した方が最大で44%ほど安く購入できました。
半減期前 | 半減期の価格 | 半減期後 |
---|---|---|
最安値:73万円 最高値:96万円 | 94万円 | 最安値:99万円 最高値:105万円 |
半減期前の価格の方が低い水準となっているため、2020年に関しては半減期前に買うのが正解でした。
以上から、これまでの傾向では、半減期前にビットコインを購入した方が安く買えることがわかります。
まとめ:ビットコインの価格は半減期で上がる!
ここまで、ビットコインの半減期について網羅的に解説しました。
半減期はインフレ対策として導入された仕組みで、新規発行枚数を半減させることで希少性を高めます。
しかし、新たに発行されるビットコインはマイナーへの報酬となるため、半減期が来ると報酬が減少することになります。
マイナーが撤退を余儀なくされればシステムを維持できなくなるため、ビットコイン業界は値段が上昇するように動くのが自然です。
このようにして、半減期が来ることでビットコインの値段は上がるのです。
なお、ビットコイン投資は手数料無料で行えるコインチェックが1番おすすめです。
180万人以上のユーザーがいるコインチェックの評判や口座開設方法について知りたい方は、以下の記事を続けてご覧ください。