「サラリーマンが支払うビットコインの税金はどの程度?」
「ビットコインは何パーセントの税金が発生するの?」
ビットコイン投資に興味がある方の中には、「どの程度の税金が発生するのか目途を知っておきたい」という方も多いです。
仮想通貨以外にも投資信託などの資産運用が存在するため、税金が高いのであれば無理に始める必要はないと考える方もいるでしょう。
本記事では、年収400万円のサラリーマンがビットコイン投資で支払う税金の一例と、税金が発生するタイミングについて解説します。
また、最大で55%の税金が発生するビットコイン投資を、あえて始めるメリットについても紹介していきます。
2021年11月からビットコインを取引している自分が、実際の取引データをもとに税金の計算を行った経験をふまえて解説するので、ぜひ参考にしてください。
年収400万円のサラリーマンが支払うビットコインの税金
年収400万円のサラリーマンが、ビットコイン投資で支払う税金(所得税+住民税)の目安は次のとおりです。
ビットコインの利益(A) | 税率 | 発生する税金 |
---|---|---|
A≦200,000円 | 約10% | 0円~20,000円 |
200,000円<A≦349,000円 | 約15% | 30,000円~52,350円 |
350,000円≦A≦1,699,000円 | 約20% | 70,000円~339,800円 |
1,700,000円≦A≦5,349,000円 | 約30% | 510,000円~1,604,700円 |
5,350,000円≦A≦7,399,000円 | 約33% | 1,765,500円~2,441,670円 |
7,400,000円≦A≦16,399,000円 | 約43% | 3,182,000円~7,051,570円 |
16,400,000円≦A≦38,399,000円 | 約50% | 8,200,000円~19,199,500円 |
38,400,000円≧A | 約55% | 21,120,000円以上 |
No.2260 所得税の税率|国税庁 (nta.go.jp)
株式やFXは約20%の分離課税であるため、ビットコインで170万円を超える利益が出ると、株式やFXよりも高い税率となります。
【やばいって本当?】ビットコインの税金の仕組み
ビットコインの税率は「約10%〜55%」と一定ではなく、収益額に応じて税金が異なります。
「いくらから税金を払う必要がある?」という質問が多いですが、少しでも利益が出れば税金は発生します。
以下では、ビットコインの税金の仕組みについて詳しく解説します。
利益が20万円以下のときは確定申告がいらない
ビットコイン投資で得た利益が20万円以下の方は、確定申告が必要ありません。
ただし、リターンが20万以下でも10%の住民税はかかるため、2月16日から3月15日の期間に税金の申告を行う必要があります。
なお、20万円を超える利益が出た場合でも仮想通貨同士であれば損益通算できるため、必ずしも確定申告が必要なわけではありません。
例えば、ビットコインで100万円の利益が出た一方でリップルの取引で90万円の損失が出た場合は、トータルで10万円の利益となります。
なお、ビットコイン投資は副業にはあたりませんが、会社にばれる可能性があります。
副業禁止の会社に勤めている方で、会社にばれずに取引したいという方は以下の記事がおすすめです。
ビットコインは副業禁止でもできる?会社にばれない2つのコツを紹介
給料にかかる税金が高くなる可能性がある
ビットコインの収益は雑所得に分類されるため、給料と合算した金額で税率が決まります。
給料が高ければビットコインにかかる税金も高くなり、ビットコインの利益が多ければ給料にかかる税金も高くなるという仕組みです。
下記の表からわかるように、給料が同じでもビットコインの利益があるために、給料にかかる税金が高くなることがあります。
項目 | 給料 | ビットコインで得た利益 | 税率 | 給料にかかる税金 |
---|---|---|---|---|
Aさん | 300万円 | 0円 | 10% | 30万円 |
Bさん | 300万円 | 200万円 | 20% | 60万円 |
仮想通貨の税金がおかしいと言われることがあるのは、給与所得にかかる税金も増える可能性があるためです。
日本の税金は海外よりも高額
日本のビットコイン投資にかかる税金は海外に比べ高いです。
実際、次の表からわかるように、先進国の中でも日本の税金は高いと言えます。
日本 | アメリカ | ドイツ | フランス | イギリス |
---|---|---|---|---|
最大55% | 1年未満の保有で37% 1年以上の保有で最大20% | 最大45% | 30% | 最大20% |
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なお、シンガポールのように、ビットコインの売買で得た利益に対して税金が発生しない国もあります。
ビットコインの税金が発生する3つのタイミング
ビットコインの税金が発生するタイミングは、次のとおりです。
- ビットコインを売却したとき
- ビットコインで決済したとき
- ビットコインで仮想通貨を購入したとき
日本円に換金したときにのみ税金が発生すると思っている方も多いですが、その認識は誤りです。
以下では、税金が発生する上記3つのタイミングについて詳しく解説します。
ビットコインを日本円に換金したとき
ビットコインを売却したときには、税金が発生する可能性があります。
購入価格よりも高い価格で売却した場合、その差額が利益となり税金の対象となります。
購入価格 | 購入数量 | 売却価格 | 売却数量 | 利益 |
---|---|---|---|---|
1BTC=200万円 | 1BTC | 1BTC=3000万円 | 0.5BTC | 3000万円×0.5−200万円×0.5=1400万円 |
上記の例の場合、年収400万円の会社員の方は、約600万円(43%)の税金を支払う必要があります。
ビットコインで買い物をしたとき
ビットコインで商品を購入した場合でも、税金が発生する可能性があります。
下記の例では、10万円の利益が発生しているとみなされます。
購入価格 | 購入数量 | パソコンを購入 | 決済時の価格 | 支払った数量 | 利益 |
---|---|---|---|---|---|
1BTC=200万円 | 1BTC | 30万円 | 1BTC=300万円 | 0.1BTC | 300万円×0.1−200万円×0.1=10万円 |
買い物をしたときにも税金が発生することは、ビットコイン決済が進まない理由の1つです。
ビットコインで仮想通貨を購入したとき
ビットコインでイーサリアムを購入するような場合でも、税金が発生する可能性があります。
下記の例では、500万円の利益が発生しているとみなされます。
購入価格 | 購入数量 | 購入価格 | 購入数量 | イーサリアム購入時のBTC価格 | 支払った数量 | 利益 |
---|---|---|---|---|---|---|
1BTC=200万円 | 5BTC | 1ETH=15万円 | 100ETH | 1BTC=300万円 | 5BTC | 300万円×5−200万円×5=500万円 |
上記の例では、年収400万円のサラリーマンの方は約150万円(約30%)の税金が発生します。
以下の記事で紹介しているように現金に換えるまで税金は発生しないと勘違いし、税金が払えなくなり借金することもあるため要注意です。
【cryptact】ビットコインの税金を自動で計算する方法
cryptactを利用することで自動で損益を計算できます。
年50件までの取引であれば無料で利用できるため、とりあえず登録しておいて損はないです。
実際にcryptactを使って損益を計算した例は次のとおりです。
cryptact
取引所から取引履歴をダウンロードするだけで、手間をかけることなく自動で計算できました。
「損益が計算できないからビットコイン投資はやめておこう」と考える方も多いですが、cryptactを使うことで簡単に自動で計算できます。
ビットコインの税金は今後どうなる?
「ビットコインの税金は少し高いかも」と感じる方が多いですが、今後は株式やFXと同じ20.315%の税率に減額される可能性があります。
仮想通貨が一律の分離課税になると考えられる理由は、次のとおりです。
- 株式やFXも以前は収益に応じ税率が変化した
- 仮想通貨の税制改正要望書が金融庁に提出された
それぞれ詳しく解説します。
株式やFXの税金も以前は高額だった
株式・投資信託は1989年以降、FXに関しては2012年以降から現在の税制になりましたが、以前はビットコインと同様に高額な税金が発生しました。
いずれも収益に応じた税率から、一律の分離課税へと転換された歴史があります。
ビットコインの税金も、株式・投資信託・FXと同じ歴史を歩む可能性があるわけです。
仮想通貨の税制改正要望書が金融庁に提出された
2023年7月には、日本暗号資産取引業協会により税制改正要望書が提出されました。
以下の記事で詳しく紹介されていますが、20%の申告分離課税に変更することが金融庁に求められたようです。
日本の仮想通貨税制は本当に変わる?|WebXレポート&インタビュー (coinpost.jp)
また、2024年4月12日には「web3ホワイトペーパー2024」が策定され、その中で申告分離課税に変更することが盛り込まれました。
「仮想通貨取引の申告分離課税検討すべき」自民党web3PTの新ホワイトペーパー (coinpost.jp)
思っているよりも早く申告分離課税になり、税金が減額されるかもしれません。
税金が高すぎるビットコイン投資をおすすめする理由
高い税金を考慮しても投資信託よりも稼げるため、ビットコイン投資はおすすめです。
定年までサラリーマンとして働き続ける予定の方は投資信託で良いですが、少しでも早く仕事をやめたい方にはビットコインがぴったりです。
ここでは、税金の高いビットコイン投資をあえて行うメリットについて紹介します。
ビットコインは投資信託よりも稼げる
ビットコイン投資は、税金を考慮しても投資信託と同じ手間でより大きなリターンを得られます。
ビットコインが大きく稼げる理由は、4年に1度バブルが来るためです。
前回のバブルは2021年に発生しましたが、2018年から積立投資を行うだけで大きな利益を出せました。
同時期に投資信託の積立を行った結果は次のとおりですが、仮想通貨の方が圧倒的に利益が大きいことがわかります。
上記の例では、利益から税金を差し引いてもビットコインの方が稼げました。
項目 | 利益 | 税金 | 合計 |
---|---|---|---|
ビットコイン | 約1200万円 | 約500万円(約43%) | +700万円 |
投資信託 | 約110万円 | 約20万円 | +90万円 |
なお、ビットコイン投資はバブルまで長期保有を行うのがもっとも稼げるだけでなく、保有している間は税金が発生しません。
長期保有の有用性や具体的なやり方について知りたい方は、以下の記事をあわせてご覧ください。
ビットコインとほったらかしの相性は抜群!放置で稼ぐ3つのコツ
次のビットコインバブルは2025年に来る
前回のビットコインバブルは2021年に発生したため、バブルは(2021+4n)年に来ると考えられます。
今から始める方は、2025年あるいは2029年のバブルで稼ぐことを目標にすると良いでしょう。
なお、2025年および2029年のビットコインの予想最高価格は次のとおりです。
2025年 | 2029年 |
---|---|
2300万円 | 9100万円 |
※1ドル=150円で計算しています。2024年4月13日のデータです。
現時点の値段「1BTC=約1000万円」で、200万円分のビットコインを買った場合の利益は、次のとおりです。
時期 | 上昇率 | 利益 | 税金 | 合計 |
---|---|---|---|---|
2025年 | 約2.3倍 | 260万円 | 78万円(30%) | +182万円 |
2029年 | 約9倍 | 1600万円 | 約700万円(43%) | +900万円 |
投資信託の平均利回りは7.4%程度であるため、同時期に同額の投資信託を運用した場合の利益は次のとおりに予想できます。
時期 | 上昇率 | 利益 | 税金 | 合計 |
---|---|---|---|---|
2025年 | 1.15倍 | 30万円 | 約6万円 | +24万円 |
2029年 | 1.5倍 | 100万円 | 約20万円 | +80万円 |
税金を含めてもビットコインの方が稼げるため、投資信託よりもおすすめです。
まとめ:ビットコインは長期保有で税金を回避しよう!
ここまで、ビットコインの税金について詳しく解説しました。
ビットコインの税率は、利益によって「10%〜55%」と幅があります。
年収400万円の方でも、4000万円程度の利益が出れば「55%」の高額な税金を払う必要があります。
高い税金が発生するビットコイン投資をあえておすすめする理由は、次のとおりです。
- 今後税金が減額される可能性がある
- 税金を考慮しても投資信託より短い期間で稼げる
これからビットコイン投資を始める方は、2025年あるいは2029年のバブルで稼ぐことを目標にすると良いでしょう。
なお、ビットコイン投資は手数料無料で行えるコインチェックがおすすめです。
180万人以上のユーザーがいるコインチェックの評判や口座開設方法について知りたい方は、以下の記事を続けてご覧ください。